【セミナー】インプラントライブオペセミナー in 福岡
2025.11.03
かいり歯科クリニック院長の戸田です。
11月1日・2日の週末は、インプラント治療のアップデートと研鑽のため、35年以上の臨床経験をお持ちのインプラント治療の大家・榊 恭範先生、大阪にて包括的治療で若手歯科医師から絶大な支持を集める小松 啓之先生、そして福岡で開業されカムログインプラント・インストラクターとしてご活躍の田中 憲一先生が講師を務める
『インプラント ライブオペセミナー』(福岡・博多)に参加してまいりました。
インプラント治療の本当の目的
インプラント治療は、単に “歯が抜けたところに人工の歯を入れる” 治療ではありません。
失われた咀嚼機能(しっかり噛めること)と審美性(自然で美しい見た目)を取り戻すことが目的です。
そのためには、以下を総合的に診断する必要があります。
・骨の量・質
・インプラント周囲の歯ぐきの状態
・噛み合わせ(咬合)の状態
・インプラントを入れる部分の上下の歯の関係
・両隣の歯の状態
・歯周病の有無
・必要に応じた矯正治療の検討
つまりインプラント治療とは、歯周治療・咬合治療・矯正治療などを総合的に組み合わせて初めて成り立つ治療なのです。
今回のテーマ:サイナスリフト(上顎洞挙上術)とは
上顎の奥歯は特に、すぐ上に“上顎洞(じょうがくどう)”と呼ばれる大きな空洞があり、骨が薄くなりやすい部位です。
そのため、インプラント治療を行う際には骨をつくる「骨造成」が必要になるケースがあります。
今回のセミナーでは、その骨造成の代表的な手術である
サイナスリフト(上顎洞挙上術)
について、知識・技術のアップデートを行いました。
サイナスリフトには2つのアプローチがあります
サイナスリフトには、骨の状態に応じて以下2つの方法があります。
① クレスタルアプローチ(歯ぐきの上からアプローチする方法)
歯を支える骨(歯槽骨)の“てっぺん側”から小さな穴を開け、
上顎洞の粘膜をそっと持ち上げて骨を作る方法です。
・術後の腫れが少ない
・手術の負担が軽い
・骨の厚みがある程度残っている場合(4mm~6mm)に適応
患者様にとって負担が少ないため、条件が合えばこちらの方法を優先します。
② ラテラルアプローチ(横から大きく視野を確保する方法)
上顎骨の横側に小窓(ラテラルウィンドウ)を開けて粘膜を挙上し、骨を造成する方法です。
・視野が広く、安全性を高めやすい
・骨の厚みが少ない難症例でも対応可能
・安定した骨造成が可能(10mm以上可能)
高度な技術を必要としますが、難症例にも対応できる点が大きな利点です。
⚠️アプローチは途中で変更になる場合もあります
サイナスリフトでは、術前のCT診断で慎重に方法を選びますが、
手術中の粘膜の状態や骨の硬さによって、
安全性を優先して途中で方法を切り替えることもあります。
そのため、どちらのアプローチも習熟していることが、
安心・安全で確実なインプラント治療につながります。
経験者だからこそ得られる学びの喜び
私自身、これまで多くのサイナスリフトを行ってきましたが、
今回のセミナーでは基本手技の重要性を改めて実感しました。
複雑な難症例を日常的に治療されている講師の先生方ほど、
「基本を丁寧に積み重ねること」
を徹底されており、大きな感銘を受けました。
今後も基本を大切にしながら、患者様にとってより負担が少なく、安全で長期安定するインプラント治療を提供できるよう研鑽を続けてまいります。
歯を失ってお困りの方へ
インプラント治療は“歯がないところに入れるだけ”の治療ではなく、
お口全体を診断した上で行う包括的治療です。
当院では、CTや咬合診査・診断をもとに、
長期的に安定するインプラント治療をご提案しております。
・奥歯が噛めない
・入れ歯が合わない
・インプラントに興味はあるが不安
・他院で「骨が足りない」と言われた
など、お悩みがある方はお気軽にご相談ください。
皆様のお口の健康に貢献できるよう、引き続き努力してまいります。

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